九鬼周造「「いき」の構造」(01) (いきのこうぞう)
九鬼周造「「いき」の構造」(01)
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〔La pense'e doit remplir toute l'existence〕.
MAINE DE BIRAN, Journal intime.
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序
この書は雑誌『思想』第九十二号および第九十三号(昭和五年一月号および二月号)所載の論文に修補を加えたものである。
生きた哲学は現実を理解し得るものでなくてはならぬ。我々は「いき」という現象のあることを知っている。しからばこの現象はいかなる構造をもっているか。「いき」とは畢竟《ひっきょう》わが民族に独自な「生き」かたの一つではあるまいか。現実をありのままに把握することが、また、味得さるべき体験を論理的に言表することが、この書の追う課題である。
昭和五年十月
[#地から2字上げ]著者
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目 次
一 序 説
二 「いき」の内包的構造
三 「いき」の外延的構造
四 「いき」の自然的表現
五 「いき」の芸術的表現
六 結 論
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